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競馬初心者が最低限知っておくべき予想のコツをすべて解説

「競馬ってなんだか難しそうだし、予想してもどうせ当たらないんでしょ?」
「用語が多くて競馬新聞を読んでも分からない」

競馬は敷居が高いギャンブルです。大枠を知らない人がいきなり予想をするのはハードルが高い競技と言えます。

初めて競馬に触れる方のために、基本的な概要をご紹介します。

目次

競馬とは

競馬は単なる馬のレースではなく、長い歴史と伝統を持つ奥深いスポーツです。

複数の馬が決められたコースを走り、その速さを競うスポーツ。騎手(ジョッキー)と呼ばれる専門の乗り手が馬に乗り、戦略的にレースを進めていきます。

競馬の魅力は、馬と騎手の絶妙なコンビネーション、レース展開の予想の難しさ、そして一瞬のドラマチックな結末にあります。数分間の短いレースの中に、様々なドラマが詰まっているのです。

公営ギャンブルとしての側面を持つ

競馬は純粋なスポーツとしての楽しみ方もありますが、「馬券」と呼ばれる投票券を購入してレース結果を予想する、ギャンブルとしての側面も持っています。

馬券を購入する際は、馬の過去の成績、騎手の腕前、コースの特性など様々な要素を分析して予想を立てます。このようなデータ分析と予想の楽しさも、競馬の大きな魅力の一つです。

競馬は単なるギャンブルではなく、馬という生き物の能力と美しさを堪能できるスポーツであり、様々な楽しみ方ができる奥深い世界です。

中央競馬(JRA)と地方競馬の違い

日本の競馬は「公営競技」として運営されています。これは、国や地方自治体が主催・運営する競技であることを意味します。

競馬には大きく分けて2種類あります:

  1. 中央競馬:日本中央競馬会(JRA)が運営
  2. 地方競馬:各地方自治体が運営
主催者中央競馬(JRA)地方競馬(NAR)
特徴日本中央競馬会が主催。
賞金が高く、週末に開催。
トップレベルの競走馬が集まる。
地方自治体が主催。地域密着型。
平日やナイター開催が多く、
個性豊かなレースが魅力。
競馬場東京、中山、阪神、京都、中京、
札幌、函館、福島、新潟、小倉
大井、川崎、船橋、浦和、門別、盛岡、
金沢、笠松、名古屋、園田、高知、佐賀 など
賞金GⅠでは1着賞金が数億円に
達することもあり、全体的に高額。
中央より低め。
1着賞金は数百万円〜数千万円程度。

競馬のレース種類と格付け

競馬の世界は、多種多様なレースと、それらを格付けする複雑なシステムによって成り立っています。ここでは、日本の競馬におけるレースの種類と格付けについて、初心者にも分かりやすく解説します。

1. 新馬戦・未勝利戦

  • 新馬戦: デビュー戦。2歳または3歳馬が対象。「メイクデビュー」とも呼ばれる。
  • 未勝利戦: 初勝利を挙げていない馬が対象。新馬戦で負けた馬も出走可能。

2. 条件戦

クラス名出走条件
1勝クラス1勝を挙げた馬
2勝クラス2勝を挙げた馬
3勝クラス3勝を挙げた馬

※地方競馬ではA1~C級などの独自の級班分けを採用

3. オープンクラス

  • オープン特別: OPと表記。重賞・リステッド以外の上級レース。
  • リステッド競走(L): 準重賞に相当。2019年導入。
  • 重賞競走: 最も格の高いレース群。伝統と賞金が魅力。

重賞競走(グレード制)

JRAの平地重賞

グレード説明
GⅠ最重要競走。年間数レース。日本ダービー、有馬記念
GⅡGⅠへのステップ。主要重賞。弥生賞、阪神大賞典
GⅢ一般重賞。条件さまざま。中山金杯、クイーンC

障害重賞

J・GⅠ、J・GⅡ、J・GⅢの3段階。

地方・交流重賞

格付け用途
JpnⅠ~JpnⅢダート交流重賞。国際未承認。
SⅠ(南関東)H1(北海道)など地方独自の格付け

準重賞

地方競馬での重賞に準ずる重要レース。JRAのL競走とは異なる位置づけ。

レースの条件:負担重量の種類

名称特徴
馬齢重量年齢・性別で決定。クラシック等で採用。
定量馬齢重量と同様に一定基準で固定。
別定収得賞金などに応じて加減算。
グレード別定GⅠ馬は+2kgなど実績による加重。
ハンデ戦実力差を補正。ハンデキャッパーが決定。

これらの体系を理解することで、競馬の奥深さや戦略性がさらに楽しめるようになります。中央競馬と地方競馬はそれぞれ特色があり、相互に連携しながら日本の競馬文化を支えています。競馬の世界は奥深く、この体系を理解することで、レース観戦や馬券購入の楽しみがさらに広がるでしょう。

馬(個体)の要因を理解する

競馬予想において、馬自身の能力を理解することは非常に重要です。血統、体調、戦績、馬場適性などの個体要因について、初心者にも分かりやすく解説します。

① 血統による特性の見極め

主流系統の特徴(長所と弱点)

系統長所弱点
サンデーサイレンス系瞬発力(末脚)が優秀で、芝の中距離を得意とする馬が多い。ダート適性は低めで、重馬場に弱いタイプも多い。
キングマンボ系(キングカメハメハ系)芝・ダート問わず対応力が高く、持続力に優れている。特化型の瞬発力がやや不足する場合も。

父系・母系からの適性判断

適性該当する血統
芝向きサンデーサイレンス系、ディープインパクト系など瞬発力タイプ。
ダート向きクロフネ系、ゴールドアリュール系などパワータイプ。
距離適性父母両方の競走実績距離が長いと長距離型、短いと短距離型の傾向がある。

成長型(早熟型・晩成型)の見分け方

成長型特徴
早熟型若いうちから筋肉が発達している馬が多く、2~3歳の時期に好走。
晩成型体が大きく、ゆっくり筋肉が発達。4~5歳でピークを迎える馬が多い。

② 体調・仕上がりのポイント

調教・追い切りチェック法

チェックポイント良好な兆候
時計追い切りの時計が速く、最後までラップが落ちない馬は調子が良い。
負荷直前調教で負荷が十分にかかっているか(併せ馬での動きなど)を確認する。

パドックの観察ポイント

観察項目好調の兆候
歩様リズム良く、滑らかに歩く馬は好調。
気配落ち着いているか、適度な気合が入っている馬が理想的。
発汗極端に汗をかきすぎている馬は緊張や疲労が懸念される。

休養明け・叩き何戦目の見極め方

ステージ仕上がり傾向
休養明け一般的に休養明けは仕上がりが不十分なことが多い。
叩き戦叩き2~3戦目でピークを迎える馬が多く、過去の戦績からパターンを把握することが重要。

③ 戦績からわかる馬の特徴

脚質4分類の理解と展開依存度

脚質特徴展開依存度
逃げレース序盤から先頭をキープし逃げ切りを狙う。展開に影響されやすい。
先行先頭集団の後ろにつけ、直線で早めに抜け出す。安定感がある。
差し中団から後方に控え、直線で追い込む。前のペースが速い展開で有利。
追込後方待機で直線の末脚勝負。展開(ハイペース)がハマらないと不発に終わる場合も。

上がり3Fタイム(末脚性能)の評価法

評価ポイント意味
タイムの速さ上がり3F(最後の600m)のタイムが速い馬は末脚が優秀。
タイムの安定性コンスタントに速い上がりタイムを記録する馬は信頼性が高い。

ペース適性(ハイペース向き・スローペース向き)

ペース適性特徴
ハイペース向きハイペースで結果を出している馬は持久力や底力がある。
スローペース向きスローペースで結果を出している馬は瞬発力に優れる。

④ 馬場適性(コース状態への対応力)

ストライド型 vs ピッチ型

タイプ特徴適性馬場
ストライド型一完歩が大きく、良好な高速馬場で伸びるタイプ。良馬場(乾いた馬場)
ピッチ型一完歩が小さく回転数が多く、雨などで渋った馬場(道悪)でも安定して走れる。重馬場(雨で渋った馬場)

芝(洋芝・野芝)とダートの適性

コース種類特性適性馬のタイプ
洋芝(北海道)柔らかくパワーが必要。欧州血統や重厚なタイプが有利。
野芝(本州)軽くスピード優先。瞬発力に優れた馬が得意。
ダート(深い砂)パワーが必要で持久力も問われる。パワー・スタミナ型が有利で、筋肉量が豊富な馬が向いている。

予想のポイント!

馬の能力を総合的に分析することで、その馬が好走するかどうかを予想しやすくなります。
特に初心者の方は、まずは脚質や血統といった分かりやすい要素から観察を始め、徐々に細かい要素にも目を向けていくとよいでしょう。

騎手・調教師の影響:馬を操る戦術家の特徴と傾向

競馬は馬の能力だけで決まるわけではありません。騎手の手綱さばき調教師の育成手腕など、「人」の影響も勝敗に大きく関わります。ここでは、予想に活かせる「人」に関する要素を体系的に整理します。

騎手ごとのコース別成績は予想のカギ

騎手は競馬場やコース形態によって成績に差が出ます。

ポイント活用法
コース適性例:中山ダート1200mで勝率が高い騎手などを把握すれば、相性の良いコースでの好走を予測しやすくなります。
データ活用JRAの公式データベースや競馬新聞で、**「コース別騎手成績ランキング」**を活用しましょう。

脚質・位置取りの得意傾向

騎手にはそれぞれ得意な戦法があります。

騎乗スタイル代表的な騎手
逃げ・先行逃げ馬を積極的に前に出すタイプ(例:横山武史騎手)
差し・追込差し・追込でじっくり脚を溜める騎手(例:川田将雅騎手)

馬の脚質と騎手の特徴が合致すれば、力を最大限に引き出せます。

斤量調整や減量騎手の起用

若手騎手には斤量が軽くなる「減量特典」があり、ハンデ戦や下級条件戦で有利になるケースがあります。

減量区分効果
▲マーク(3kg減)例:51kgで出走できる▲(減量3kg)騎手が前残りのレースで逃げ切り勝ち
△マーク(2kg減)斤量差が少ない条件戦で効果を発揮することが多い
☆マーク(1kg減)微妙な斤量差が勝敗を分けるG1などでも影響がある

調教師の要因:馬の育成・仕上げを司るプロフェッショナル

仕上げスタイルの違いに注目

調教師によって、出走前の調整方針が異なります。

仕上げスタイル特徴代表的な調教師
早仕上げ型休み明けからいきなり勝負をかける厩舎例:藤原英昭厩舎
叩き良化型レースを使いながら状態を上げていく例:安田隆行厩舎

調教師の過去の成績や追い切りコメントをチェックすることで、馬のピーク時期を見極められます。

遠征適性と輸送減りリスク

輸送距離が長いと、馬が体重を減らしたり、テンションが上がってしまうリスクがあります。

分析ポイント判断材料
遠征成績例:栗東から美浦へ輸送して好成績の厩舎 → 遠征慣れしている
輸送時データ遠征実績や輸送時の馬体重減少データを見て、調教師の輸送管理能力を判断しましょう。

外厩・牧場との連携

近年は外厩(調教牧場)との連携が勝敗に大きく影響しています。

外厩施設特徴
ノーザンファーム天栄上質な環境で調教・調整を行い、高い復帰成績を誇る
しがらき有力外厩に仕上げを任せることで、好走率が高まる傾向がある

騎手の乗り替わり:継続か交代かが命運を分ける

継続騎乗は信頼材料

メリット理由
馬の癖の把握同じ騎手が続けて騎乗する場合、馬の癖を把握しているため、スムーズなレース運びが期待できます。
信頼関係の構築継続騎乗は馬と騎手の間に信頼関係が築かれていることを示す指標になる

乗り替わりはリスクにもチャンスにも

ケース
プラス例大型馬がパワー型の騎手に乗り替わり、手が合って好走するパターン
マイナス例小回りコースで器用さが求められる中、新コンビが手探りで敗退

乗り替わりの意図(負傷・戦略的判断・鞍上強化など)を読み取ることで、予想精度が上がります。

競馬予想において「馬」の要素だけでなく「人」の要素も欠かせません。騎手と調教師、そして彼らの連携によって馬の能力は最大限に引き出されるのです。特に、騎手の得意不得意や調教師の調整パターンを把握することで、より精度の高い予想が可能になります。

レース当日の環境要因:馬の力を左右する”舞台設定”

競馬は、同じ馬でも「いつ」「どんな馬場で」走るかによってパフォーマンスが大きく変わります。馬の実力を正確に把握していても、当日のコンディション次第で結果が一変するのが競馬の怖さであり、面白さでもあります。

ここでは、当日環境でチェックすべきポイントを3つの切り口で解説します。

馬場状態の影響:数字に現れない”重さ”を読む

公式発表実際の状況ポイント
「良・稍重・重・不良」の表記同じ表記でも走破時計は異なる含水率、散水量、降雨量によって体感馬場の重さが変わる
「良」と発表されても雨上がり直後は時計がかかることがある実際の馬場状態は公式発表だけでは判断できない

チェックすべき情報

  • JRAが公開している「含水率データ」
  • レース後の「3Fタイム分布」
  • 実走タイムと公式発表の照合

芝の内外バイアス:ラチ沿いのダメージに注意

状況影響確認方法
内ラチ沿いが傷む芝が伸びず、内を通る馬が不利にレース映像で内外の通過ルートを確認
「外差し馬場」外を回った馬が有利になる馬場造園課の情報もチェック
「内有利馬場」内を回った馬が有利になる前のレースの結果から傾向を読む

展開予測:逃げ馬・ペース・上がり勝負

ペース予測の要素

要素ハイペースになりやすい条件スローペースになりやすい条件
逃げ馬の数複数いる少ない・いない
コーナーまでの距離短い(例:小倉芝1200m)長い
結果消耗戦になりやすい瞬発力勝負になりやすい

ラップバランスと脚質の相性

展開有利な脚質特徴
スロー→瞬発力勝負差し・追い込み切れる脚を持つ馬が有利
ハイペース→持続力勝負先行〜中団粘り強い馬が有利

枠順バイアス:位置取りと進路取りのリスク管理

メリットリスク
内枠距離ロスが少ない包まれて動けなくなる可能性(特に多頭数)
外枠スタートからの進路確保がしやすい1〜2コーナーで外を回らされる可能性

コース別の枠順バイアス

例となるコース特徴有利/不利
中山ダート1200mスタートから合流地点までが短い内枠が不利になりやすい
東京芝1600m内枠で詰まることが多い外枠先行型が安定しやすい

レース当日は上記の要素を総合的に判断し、馬の適性と照らし合わせることで、より精度の高い予想が可能になります。

馬券の基本をマスターしよう!

「馬券っていろいろあるけど、どれがどう違うの?」
初心者にとって、馬券の種類や買い方は最初の壁になりがちです。ここでは、代表的な馬券の種類から、人気・オッズの仕組み、払戻金のルールまで、基礎知識を一気に解説します。

馬券の券種一覧:まずは基本8種を覚えよう

JRAで発売されている馬券(正式には「勝馬投票券」)には、以下のような種類があります。

券種名内容的中条件
単勝1着の馬を当てる指定馬が1着になる
複勝3着以内(頭数により変動)指定馬が規定内に入る(1〜3着)
枠連枠番で買う連勝馬券指定枠に入った馬が1・2着
馬連着順不問で1・2着の馬を当てる選んだ2頭が1着・2着
馬単着順も指定して1・2着を当てる選んだ2頭が指定順に1・2着
ワイド選んだ2頭が両方3着以内的中範囲が広く初心者向き
3連複着順不問で1〜3着の3頭を当てる選んだ3頭すべてが3着以内に入る
3連単着順も指定して1〜3着の3頭を当てる指定順に3頭が1着・2着・3着になる

※この他にもWIN5などがありますが、基本は上記8種を押さえればOKです。

人気とオッズ:どれだけ買われているかがカギ

人気順とは?

「1番人気」などと呼ばれる順位は、その馬券がどれだけ多く購入されているかに基づいて決まります。

  • 1番人気:最も支持された馬
  • 人気=勝つ確率ではなく「投票数の多さ」

オッズとは?

オッズは「払い戻し倍率」のこと。

  • 単勝オッズが「3.0倍」の場合:100円買うと的中で300円戻ってくる
  • オッズは人気と連動して上下する(支持が多いとオッズは下がる)

払戻金・控除率:還元の仕組みとJRAの取り分

払戻金の決まり方

馬券の払い戻しは「売上総額から控除率を引いた金額を、的中者で分け合う」形で決まります。

  • 人気の馬が勝つと的中者が多く→配当は安くなる
  • 人気薄の馬が来ると的中者が少なく→高配当になる

控除率とは?

JRAは馬券売上の一部を運営費として控除(取り分)しています。

券種控除率(JRA)
単勝・複勝約20.0%
枠連・馬連約22.5%
馬単・ワイド約25.0%
3連複約27.5%
3連単約27.5%

控除率が高い券種ほど還元率は下がるため、高配当狙いと回収率のバランスが重要になります。

競馬初心者が陥りがちなダメな思考

NG思考具体例
「人気=強さ」みんなが買ってるから強いという幻想
→初心者の登竜門
「騎手で買う」ルメール is GOD
→走るのはあくまでも競走馬
「この馬で当てたから今回も…」“自分との相性”を信じる謎理論
→冷静な分析を曇らせるノイズ
「荒れそうだから大穴総流し」博打 of 博打
→荒れるかどうか予想するのは激ムズ
「前走1着なら強いはず」競馬新聞の馬柱を見ると輝かしい戦績
→レース内容・相手レベル・展開利を軽視
「新聞の◎を妄信する」予想印を妄信
→予想家の意図や期待値まで把握できるならアリ
「調教時計だけで買う」追い切りの数字しか見ない。
→調教内容と適性・体調を総合判断するべき
「有名牧場の馬は強い」ノーザンF産だから無条件で買う。
→確かに好成績だが、配当妙味が薄い
「今日の負けを取り返す」取り返そうとして倍プッシュ
→冷静な資金管理ができず破滅パターン
「なんとなくで買う」馬名・語感・色で判断
→これで当たったらオカルト派へ…
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この記事を書いた人

競馬歴4年。24年度の年間回収率116%
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