中山競馬場の距離別データ・特徴
- 中山競馬場芝1200m
- 芝1600m
- 芝1800m
- 芝2000m
- 芝2200m
- 芝2500m
- 芝3600m
- 中山競馬場ダート1200m
- ダート1800m
中山競馬場 芝1200mコースの特徴
2コーナーを回りきって向正面に入ったところがスタート地点です。外回りコースのバックストレッチを通り、3コーナーまでの距離は250m強(仮柵位置により変わる)あります。中山競馬場の芝コースはJRA全10場の中で最も高低差が大きく、全体の高低差は5.3mです。スタート直後から4コーナーまでは約4.5mの勾配の下り坂が続き、加速がつきやすい設計です。最後の直線は310mとローカル競馬場並みに短く、ゴール前には高低差2.4mの急坂があります。
コース設定はA、B、Cの3パターンあり、年明けの1回開催や秋開催ではCコースが使用され、逃げ馬の好走確率が高くなっています。1200mの短距離戦のため、前半から加速し、勢いをつけたままコーナーを回って最後の急坂を駆け上がるレース展開が一般的です。スプリンターズSなどの重賞では1分07秒台の決着も珍しくなく、速い時計が求められます。
ペース
短距離戦のため、前傾ラップとなり、スタート直後から下り坂で加速しやすい設計です。準オープンクラス以上では前半3ハロンは33秒台と非常に速いペースで進み、勢いをつけたままコーナーを回る形となります。
脚質
先行力が重要で、特に逃げ切るためにはかなりの力が求められます。好位抜け出しがベストな戦術であり、最後の急坂をしっかりと踏ん張れる脚が必要です。また、差しも決まりやすく、終盤での逆転が見られることも多いです。
枠順
1枠から3枠がやや有利です。大外枠は距離のロスが大きく不利になる傾向がありますが、内枠は有利とはいえ、4コーナーでの外からの振りが影響し、内の馬にも捌くスペースができる場合があります。
種牡馬
サクラバクシンオー産駒は現役時代にスプリンターズSを連覇したものの、産駒の成績は特別に良いわけではありません。代わりにアフリート、スターリングローズ、クロフネ、キングヘイローなどの産駒が相性が良いです。
クラス別水準ラップと勝ち時計
クラス | 3F | 3F | 勝ち時計 |
---|---|---|---|
2歳OP特別・重賞 | 33.8 | 35.1 | 1.08.9 |
3歳以上500万 | 34.1 | 34.9 | 1.09.0 |
3歳以上1000万 | 34.1 | 34.4 | 1.08.5 |
3歳以上準OP・OP特別 | 33.8 | 34.5 | 1.08.3 |
3歳以上重賞 | 33.5 | 34.5 | 1.08.0 |
中山競馬場 芝1600mコースの特徴
中山競馬場の芝1600mコースは高低差が5.3mあり、JRA全10場の中でも特にアップダウンの激しいコースです。スタート地点は1コーナー横のポケット地点で、最初の2コーナーまでは緩やかな下り坂、その後外回りのバックストレッチで急な下り坂が続きます。最後の直線距離は310mと短く、ゴール前には高低差2.4mの急坂が待ち構えています。枠順や脚質の傾向、種牡馬の成績にも特徴があり、内枠が圧倒的に有利とされています。
ペース
このコースの特徴として、最初の2コーナーまでの直線距離が240mと短く、先行争いが激しくなることが多いです。さらに、下り坂が続くため序盤からペースが自然と速くなります。前半3ハロンの平均タイムにクラスの差は少なく、レース全体を通じて速いペースで進む展開が多く見られます。中盤から終盤にかけてのラップがクラスごとに差をつける要因となります。
脚質
このコースでは、逃げや先行馬が有利とされています。内ラチ沿いを走ることで無駄な距離を避け、直線に入って前に出る競馬が理想的です。特に、スタートから2コーナーまでの距離が短いため、前に位置を取ることが重要で、回収率も高いとされています。終盤に向けて速いペースを維持できる能力が必要です。
枠
内枠が非常に有利とされており、外枠は不利な傾向があります。これは、2コーナーまでの距離が短く、外枠の馬が外々を回らされることでロスが大きくなるためです。特に幅員が広いAコースから狭いCコースまで、内枠の有利さは変わりません。外枠の馬はコーナーでの位置取りに苦労することが多いです。
種牡馬
このコースで好成績を収めている種牡馬としては、タイキシャトル、アドマイヤベガ、フジキセキ、ゼンノロブロイなどのヘイロー系が特に優勢です。また、キングカメハメハ、キングヘイローなども上位にランクインしており、回収率も高いです。フレンチデピュティやメジロライアンも高い回収率を記録しています。
クラス別水準ラップと勝ち時計
クラス | 3F | 2F | 3F | 勝ち時計 |
---|---|---|---|---|
2歳OP特別・重賞 | 34.9 | 24.2 | 35.6 | 1.34.7 |
3歳以上500万 | 35.3 | 23.6 | 35.9 | 1.34.8 |
3歳以上1000万 | 35.1 | 23.9 | 35.3 | 1.34.3 |
3歳以上準OP・OP特別 | 35.0 | 23.6 | 35.3 | 1.33.9 |
3歳以上重賞 | 34.7 | 23.3 | 35.6 | 1.33.6 |
中山競馬場 芝1800mコースの特徴
中山競馬場の芝1800mコースは、スタート直後に急坂が待ち構えており、最初の1コーナーまでの距離が約205mと短いため、レース序盤の展開が定まりにくいコースです。スタートから1〜2コーナーの中間までは上り坂で、その後は内回りコースに入り、向正面の直線は平坦になります。3〜4コーナーはスパイラルカーブで緩い下り坂となり、最後の直線は310mと短く、ゴール前には2.4mの急坂が待っています。仮柵によるコース設定はA、B、Cの3パターンで、それぞれコース幅が異なります。
このコースの特徴として、後半の3ハロンタイムにクラス別で大きな差が見られないことが挙げられます。序盤から中盤のペースがレース結果に大きく影響し、後半の上がり勝負になりにくいのが特徴です。また、内枠が有利で、逃げや先行馬が残りやすい傾向があります。
ペース
1コーナーまでの距離が短く、スタート直後に急坂があるため、展開はペース次第で大きく変わります。ハイペースからスローペースまで、さまざまな展開が見られ、特に序盤から中盤のペースがクラスの違いを顕著に反映します。後半の3ハロンではクラス別でタイム差が少なく、上がり勝負になることは少ないです。
脚質
逃げ、先行馬が有利なコースです。スタート後に坂があるため、早めにポジションを取ることが重要で、内枠が特に有利です。中盤でのペースが厳しい展開になると、差し馬や追い込み馬が台頭することもありますが、好位からの抜け出しが最も理想的です。追い込み馬が上位を独占することは少なく、脚質的には先行力が求められます。
枠
内枠が圧倒的に有利です。1コーナーまでの距離が短いため、内枠から先行し、好位につける馬が展開を有利に進めやすいです。外枠の馬は外を回されるロスが大きくなるため、特に内枠の馬が有利な展開が多く見られます。
種牡馬
このコースで好成績を収めている種牡馬は、ロベルト系のタニノギムレット、シンボリクリスエス、ブライアンズタイムが上位を占めます。ミスタープロスペクター系ではキングカメハメハ、ウォーエンブレムが好調で、ノーザンダンサー系のキングヘイロー、ロックオブジブラルタルも一発の可能性を秘めています。ヘイロー系も来ますが、回収率はやや低い傾向にあります。
クラス別水準ラップと勝ち時計
クラス | 3F | 3F | 3F | 勝ち時計 |
---|---|---|---|---|
2歳OP特別・重賞 | ─ | ─ | ─ | ─ |
3歳以上500万 | 36.2 | 36.5 | 35.9 | 1.48.6 |
3歳以上1000万 | 36.4 | 36.3 | 35.6 | 1.48.3 |
3歳以上準OP・OP特別 | 36.6 | 35.8 | 35.6 | 1.48.0 |
3歳以上重賞 | 36.0 | 36.1 | 35.6 | 1.47.7 |
中山競馬場 芝2000mコースの特徴
中山競馬場の芝2000mコースは、スタート地点が4コーナーを曲がり終えたホームストレッチの右端に位置し、1コーナーまでの距離は約405mです。1〜2コーナーの中間までは上り坂となっており、その後内回りコースに入り、向正面は平坦です。3〜4コーナーはスパイラルカーブで緩い下り坂になり、最後の直線は310mと中央4場の中では最も短いものの、ゴール前に高低差2.4mの急坂があります。仮柵はA、B、Cの3パターンが設定されています。
スタート直後から急坂が待ち構えているため、前半はさほど速くならず、1〜2コーナーではゆったりとしたペースになることが多いです。向正面に入るとペースアップし、ラストスパートは3コーナー残り600m地点から始まります。最後の急坂により、ゴール前の1ハロンは時計がかかり、タフなレース展開になることが多いです。
ペース
スタート直後に急坂があるため、前半からペースが速くなることは少なく、1〜2コーナーまではゆったりとした流れになります。向正面でペースが上がり、残り600mからスパートがかかる展開が一般的です。スローペース~平均ペースで流れれば逃げ、先行馬が有利となり、ハイペースになった際に差し馬や追い込み馬が活躍することがあります。
脚質
逃げ、先行馬が有利なコースです。特にスローペースで流れると、前に行く馬が有利にレースを進めやすいです。ただし、前半の先行争いが激しくなり、ペースが上がると差しや追い込みが決まることもあります。ラストスパートは残り600mから始まり、最後の直線の急坂でスタミナとパワーが問われます。
枠順
内枠が有利で、多頭数になるにつれて外枠の馬は不利になります。1コーナーまでの距離が405mと十分な距離があるため、内枠の馬が先行争いで有利なポジションを取りやすく、外枠の馬は外を回るロスが大きくなりがちです。
種牡馬
このコースで好成績を残している種牡馬には、ヘイロー系のアドマイヤベガ、アグネスタキオン、ステイゴールドが多く含まれます。ただし、同系統のフジキセキやマーベラスサンデーは成績が芳しくない傾向があります。また、オペラハウス、キングカメハメハ、ホワイトマズル、ブライアンズタイムといった他系統の種牡馬も上位にランクインしています。
クラス別水準ラップと勝ち時計
クラス | 3F | 4F | 3F | 勝ち時計 |
---|---|---|---|---|
2歳OP特別・重賞 | 35.6 | 49.9 | 36.0 | 2.01.5 |
3歳以上500万 | 36.6 | 49.3 | 35.8 | 2.01.7 |
3歳以上1000万 | 36.5 | 49.1 | 35.8 | 2.01.4 |
3歳以上準OP・OP特別 | 35.9 | 48.5 | 35.5 | 1.59.9 |
3歳以上重賞 | 36.2 | 48.7 | 35.5 | 2.00.4 |
中山競馬場 芝2200mコースの特徴
中山競馬場の芝2200mコースは、スタート地点が4コーナーを曲がり終えたホームストレッチの右端にあります。これは芝2000mのスタート地点から少し右に移動した位置で、1コーナーまでの距離は約432mです。そこから外回りコースを使用し、2コーナーまでは緩やかなカーブを通り、向正面の山の頂上から3〜4コーナーの中間にかけても非常に緩やかなカーブが続くため、スピードに乗りやすいコース設定です。
最後の直線距離は310mで、中央4場の中では最も短いです。さらにゴール前には高低差2.4mの急坂が待ち構え、ペース配分とスタミナが重要なレース展開になります。前半の3ハロンのペースは逃げ馬の動向によって異なりますが、全体的には序盤はスローから平均ペースで流れ、後半にかけて自然とペースが上がります。
ペース
前半の3ハロンは逃げ馬の影響を受けやすいものの、芝2000mと似たスローから平均ペースで始まることが多いです。その後、大きなペースダウンはなく、外回りコースのため、自然とスピードが出やすいレイアウトです。後半はロングスパートになりやすく、最後の直線に入るまでにスピードが上がるため、単純な上がり勝負にはなりにくいです。
脚質
このコースでは先行馬が有利とされており、3〜4コーナーの中間までにある程度の位置を確保していることが求められます。外回りコースを使用しているため、スピードを持続させる力が必要です。差し馬も活躍のチャンスはありますが、後方からでは短い直線のため追い込みは難しく、早めの仕掛けが重要です。
枠順
枠順に関しては、大きな有利不利はありません。内外どちらの枠でも、展開次第で有利に働く可能性があります。外回りコースの使用により、緩やかなカーブとスピードに乗りやすいレイアウトがあるため、ポジションを取るタイミングが重要です。
種牡馬
注目すべき種牡馬は、シンボリクリスエスをはじめ、サンデーサイレンス系のマーベラスサンデー、マンハッタンカフェ、ステイゴールドが良い成績を収めています。一方、アドマイヤベガやダンスインザダークはこのコースが苦手とされています。また、ホワイトマズル、チーフベアハート、オペラハウスといったノーザンダンサー系の馬も好成績を収めており、ミスタープロスペクター系はやや不振です。
クラス別水準ラップと勝ち時計
クラス | 3F | 5F | 3F | 勝ち時計 |
---|---|---|---|---|
2歳OP特別・重賞 | ─ | ─ | ─ | ─ |
3歳以上500万 | 36.8 | 63.4 | 35.5 | 2.15.7 |
3歳以上1000万 | 36.9 | 62.3 | 35.6 | 2.14.8 |
3歳以上準OP・OP特別 | 36.2 | 61.6 | 36.0 | 2.13.8 |
3歳以上重賞 | 36.4 | 60.5 | 35.5 | 2.12.4 |
中山競馬場 芝2500mコースの特徴
スタート地点は外回りコースの3コーナー手前。約192m(Aコース時)緩やかな下り坂を走り、正面スタンド前で最初の急坂を迎えます。1〜2コーナーの中間までは上り坂となり、その後は内回りコースに入り、向正面の直線は平坦です。3〜4コーナーはスパイラルカーブで緩い下り坂になり、最後の直線距離は310mで、中央4場の中では最短となっています。また、ゴール前には高低差2.4mの急坂が存在します。
有馬記念が行われる舞台で、コーナーが多いため、道中で息を入れやすいコース形態ですが、実際には激しい消耗戦になりやすく、スタミナが非常に重要です。レースのレベルが高くなるほど、ラストスパートの地点が前になり、ハイペースになることもあります。スタートからゴールまでスムーズな競馬をするため、好位を取れる馬が有利です。
ペース
長距離戦のため、テンからガリガリと激しい先行争いになることは少なく、前半は比較的落ち着いた流れになりやすいです。スタミナが問われるレースが多く、道中で息を入れつつも、ラストスパートに向けて仕掛けるタイミングが重要です。
脚質
先行馬が圧倒的に有利なコースです。特に有馬記念でも見られるように、前に行ける馬が圧倒的に有利で、人気薄の先行馬が前残りで穴を開けることもあります。差し・追い込み馬が勝つにはかなりの力が必要です。
枠順
逃げ・先行馬には内枠が有利です。1〜2コーナーまでの距離が短く、外枠だと外々を回されることが多くなるため、内枠で前に行ける馬が最も有利な展開になりやすいです。
種牡馬
サンデーサイレンス系では、マンハッタンカフェ、アドマイヤベガ、マーベラスサンデー、アグネスタキオンが好成績を残しています。一方、ダンスインザダークはあまり良くありません。ノーザンダンサー系では、メジロライアン、オペラハウス、ホワイトマズル、コマンダーインチーフなど、長距離で定評のある血統が狙い目です。また、シンボリクリスエスやグラスワンダーなどのロベルト系もまずまずの成績を残しています。ミスタープロスペクター系では、キングカメハメハやティンバーカントリーのようなスタミナタイプが良い成績を出しています。
クラス別水準ラップと勝ち時計
クラス | 2.5F | 4F | 3F | 3F | 勝ち時計 |
---|---|---|---|---|---|
2歳OP特別・重賞 | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ |
3歳以上500万 | 30.3 | 50.8 | 37.4 | 36.0 | 2.34.5 |
3歳以上1000万 | 30.4 | 50.2 | 37.3 | 36.0 | 2.33.9 |
3歳以上準OP・OP特別 | 30.5 | 50.6 | 37.4 | 36.0 | 2.34.5 |
3歳以上重賞 | 30.1 | 49.4 | 36.5 | 35.6 | 2.31.6 |
中山競馬場 芝3600mコースの特徴
中山競馬場の芝3600mコースは、JRAで施行されている最長距離のコースです。スタート地点は正面スタンド前の直線の真ん中よりやや右側に位置し、芝1800mと芝2000mのスタート地点の中間あたりです。スタート後すぐに急坂を駆け上がり、1〜2コーナーの中間までは上り坂、その後は内回りコースに入り、向正面の平坦な直線を通ります。3〜4コーナーはスパイラルカーブで緩い下り坂になっており、内回りコースを2周して最後の直線へ進むというレイアウトです。最後の直線距離は310mと、中央4場の中では最短となっています。
ペース
このコースで行われる主なレースは年末のG2ステイヤーズステークスです。参考となる平均ラップもステイヤーズSのみで、逃げ馬の有無によって流れが異なります。しっかりした逃げ馬がいると平均的なペースで進行しますが、逃げ馬が不在の場合、1ハロン13秒台のラップが続くスローペースとなります。全体としては、前半3ハロンが37秒台半ば、ラスト3ハロンが35秒台になるケースが多いです。
脚質
このコースはコーナーを8回も回るため、器用な馬が有利です。基本的には先行馬が有利ですが、逃げ馬はやや不振の傾向があります。スタミナが非常に重要で、長距離適性のある馬が有利です。
枠順
枠順による有利・不利はほとんどありません。距離が長いため、序盤のポジション取りに焦らず、レースの流れを読むことが重要です。
種牡馬
長距離に強いステイヤー血統がこのコースで好成績を収めています。特にダンスインザダーク、エルコンドルパサー、サッカーボーイ、ブライアンズタイムなど、菊花賞や天皇賞(春)を制した馬の血統が注目されています。
クラス別水準ラップと勝ち時計
クラス | 3F | 9F | 3F | 3F | 勝ち時計 |
---|---|---|---|---|---|
2歳OP特別・重賞 | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ |
3歳以上500万 | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ |
3歳以上1000万 | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ |
3歳以上準OP・OP特別 | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ |
3歳以上重賞 | 37.6 | 115.7 | 36.4 | 35.8 | 3.45.5 |
中山競馬場 ダート1200mコースの特徴
スタート地点は向正面2コーナー奥の芝地点で、最初の3コーナーまでの距離は約502mあります。コースは緩やかな下り坂を駆け下りながら進むため、スタート直後から加速がつきやすく、非常にテンが速いのが特徴です。最後の直線距離は308mで、中央4場の中では最短となり、ゴール前には約2mの上り坂があるため、最後の瞬発力が試されるコース形態です。フルゲートは16頭です。
ペース
芝スタートのため、序盤からペースが上がりやすく、前半3ハロンは非常に速い展開になります。特に重賞クラスでは芝並みの速さで進行し、後半で上がりの時計がかかることが多いです。全体的にハイペースが予想されますが、展開次第では前が止まることもあり、差しや追い込みが決まるケースもあります。
脚質
ダートの短距離戦であるため、基本的には逃げ・先行馬が有利ですが、展開次第では差し・追い込みが決まることもあります。特に大外からの追い込みが決まるケースも少なくありません。テンのスピードが重要であり、逃げ切りや押し切りが多く見られます。
枠順
外枠が有利とされ、外枠の馬は芝部分を長く走れるため、砂を被らずにレースを進めやすく、揉まれるリスクも少ないです。一方、内枠の馬はテンのダッシュ力が高ければ不利にはならず、すんなりハナを奪えれば有利です。しかし、内枠で中団以降に控える形になると、外の馬に包まれて不利になることがあります。
種牡馬
このコースで好成績を収める種牡馬には、ボストンハーバー、アフリート、タイキシャトル、フレンチデピュティが挙げられます。また、トワイニング、コロナドズクエスト、スウェプトオーヴァーボードなど、ミスタープロスペクター系の種牡馬も全般的に強い傾向があります。
クラス別水準ラップと勝ち時計
クラス | 3F | 3F | 勝ち時計 |
---|---|---|---|
2歳OP特別・重賞 | ─ | ─ | ─ |
3歳以上500万 | 34.0 | 37.9 | 1.11.9 |
3歳以上1000万 | 34.1 | 37.3 | 1.11.4 |
3歳以上準OP・OP特別 | 33.7 | 36.7 | 1.10.4 |
3歳以上重賞 | 33.2 | 37.0 | 1.10.2 |
中山競馬場 ダート1800mコースの特徴
スタート地点はスタンド前直線の入り口で、最初の1コーナーまでの距離は約375mです。スタートして間もなく約2mの急坂を駆け上がりますが、コース全体の高低差は4.4mと、JRA全10場のダートコースの中で最もタフなコースとなっています。最後の直線距離は308mで、中央4場の中では最短です。
スタート直後の2ハロン目に速いラップが刻まれ、前半3ハロンの時計が最も速くなります。中盤でペースが少し落ちるものの、後半3ハロンで再びペースアップし、末脚勝負になることが多いです。ただし、クラス間の平均勝ち時計の差がやや大きく、時計がかかることが特徴です。
ペース
スタートから急坂を駆け上がるため、序盤から速いペースになりますが、2ハロン目に最も速いラップが刻まれます。中盤の3ハロンでは息を入れることが多いですが、レースによっては中盤もペースが緩まず、全体的に淀みない流れになることもあります。
脚質
このコースはパワー型の馬が活躍しやすく、特に先行馬が有利です。差し馬よりも、バテにくい先行馬を狙うのが基本です。差し馬同士での決着は難しく、人気薄の馬が前残りで穴を開けることもあります。一方、雨で馬場が湿って脚抜きが良くなると、極端な脚質の馬が台頭しやすく、追い込みやマクリ差しが決まることもあります。
枠順
1コーナーまで十分な距離があるため、枠順の有利・不利はそれほど大きくありません。ただし、逃げ・先行馬にとっては内枠が競馬をしやすい傾向があります。
種牡馬
クロフネが特に強い成績を残しており、その父であるフレンチデピュティも好成績を誇ります。その他、ロベルト系のシンボリクリスエス、ブライアンズタイム、グラスワンダー、ミスタープロスペクター系のティンバーカントリーやアグネスデジタル、ヘイロー系のアグネスタキオン、その他ではワイルドラッシュも注目すべき種牡馬です。
クラス別水準ラップと勝ち時計
クラス | 3F | 3F | 3F | 勝ち時計 |
---|---|---|---|---|
2歳OP特別・重賞 | ─ | ─ | ─ | ─ |
3歳以上500万 | 37.4 | 39.1 | 38.6 | 1.55.1 |
3歳以上1000万 | 37.0 | 38.1 | 38.7 | 1.53.8 |
3歳以上準OP・OP特別 | 36.8 | 38.2 | 37.7 | 1.52.7 |
3歳以上重賞 | 36.2 | 37.7 | 37.8 | 1.51.7 |
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